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カウントstart 2007.2.25
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「バリアフリー」は、一般的にも、かなり浸透している用語だと思われます。あらかじめ意味について触れておくと、バリア (障壁) がフリー (自由) であること、すなわち「障壁がない」ということになります。
内閣府が発行している『障害者白書』 (1995年度) では、「障害者を取り巻く四つの障壁」として、「物理的な障壁」、「制度的な障壁」、「文化・情報面の障壁」、「意識上の障壁」を掲げ、これらをなくすことがバリアフリー社会になるとしています。
そのなかで、「意識上の障壁」について詳しく考えていきたいと思います。

障がい者を「かわいそうな人」という保護の対象や「価値のない人」と見なす偏見や差別、好奇や嫌悪の視点で見る障害観などが「心のバリア」となります。アパートを借りる際に障がいを理由として不動産業者に拒否されることや、飲食店、イベント等の入場を制限されることなど、日常生活で耳にすることがあるこうした光景は、すべてこの障壁によるものです。
「意識上の障壁」は、当事者理解の過程に深く関与してくるものであり、「物理的」、「制度的」、「文化・情報面」といったバリアを解消する上でも、大きな作用を及ぼすと思われます。
この障壁について、人々には、どんな感情が隠れているのでしょうか。

わたしは、心のバリアには二種類があげられると考えます。それは、①「自分の心に潜むもの」と、②「自分以外の人に向けられるもの」です。加えて後者は、《非障がい者から障がい者に対して》と、《障がい者から非障がい者に対して》とに分けられます。
まず、前者についてまとめていきます。

①「自分の心に潜むもの」
障がい者本人が感じるものとしてとらえていくこととします。するとこれは、不自由による症状、感情を認めたくない気持ちが、自分への否定や苦しさとなり、それが、心の殻を破りにくくしていたり、周囲に対する不快感につながっていると思われます。これは、自分が好きなことや楽しいことを追求し、それによって 多様な価値観、打ち込めるものを見つけていくことが大切になってきます。また、よい人間関係や家庭環境のなかに居られることも、「不安は感じてもいい」という意識の獲得や、社会参加への積極性、気持ちを言葉にしてみるという勇気になり、心を楽にしていくと思われます。

②自分以外の人へ向けられるもの
《非障がい者から障がい者に対して》
これは、相手への差別や、偏見 によるものです。この感情を持ってしまうのはどうしてなのでしょうか。それは、病気、障がいを知らないこと、また、社会が非障がい者の視点で展開されることが多いため、「同じではない、何か違う」といったバリアをつけやすいのではないかと考えられます。
しかし、誰一人として、顔、声、性格、経歴、そのとき感じている感情など・・・すべてが一致する人はいない んです。誰でも風邪をひいたり、疲れやすい日があったり、気持ちが苦しいことがあったりしますよね。
障がいや病気は、その延長のようなものであり、何らかの症状や生活のしづらさを抱えている人と、今は元気な人、こうしたとらえ方がなされなければならないのではないでしょうか?前者は、後者よりもたまたま早い段階でした。後者は、これから不自由さを持つかもしれない、その可能性を持っています。前者の不自由な部分や、支えを必要としている箇所を知ること、そして、「誰もが、障がい、病気を有する可能性を持っているという意識を持つこと」 が必要です。
この壁は、助け合いや思いやりを通して、「一緒にいて感じる緊張がなくなるとき、自然な気持ちになるとき」 になくなるのではないでしょうか。

『五体不満足』の著者の乙武洋匡さんは、障がい者を見たときに抱く疑問を残したままにすることが、障がい者に対する「心の壁」となり、その疑問が解消されたとき、「心のバリアフリー」が実現されると述べています。この「心のバリアフリー」という用語が、あちらこちらで顔を出すようになったのは、乙武さんの著書の影響が強いといわれています。

《障がい者から非障がい者に対して》
「自分の心に潜むもの」によっても、生み出されているのかもしれません。これについて、まず 自分への否定が起こることから、自分が不幸だと感じてしまいます。不自由による症状、感情を認めたくない気持ち、苦しさによって、自己との葛藤が起こります。また、周囲への緊張や怖さ、不快感、さらに、「見下されているのでは?」という気持ちによるプライド、強気な態度が生まれます。
障がい、病気=妨げ、よくないもの、排除すべきものという意識をなくすこと、障がい、病気を抱えている方も、健常者と呼ばれている方と同じ人間であり、“人間としての価値は変わらない”という意識を持つことが、この壁の解消になるのではないでしょうか?
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