海を見ているとどこまでも続いている気がして
自分の悩みや苦しみがすごく小さなものに思えてくる。
穏やかな波が打ち寄せてきてまた帰っていく。
わたしを優しく誘って大きく包んでくれるみたいに。
大丈夫だよって安心感をくれるみたいに。
また前を向けるよって元気をくれるみたいに。
夜の海は真っ暗だけど少しも怖くなくて心を楽にしてくれて。
真っ暗だからこそ自分の気持ちが外に出ても誰にもバレなくて
広い海がまるごと受け止めてくれる気がした。

気持ちが落ち着かなくて海を眺めていたとき、
海から抱えきれないくらいのものをもらった気がしました。
支えてくれる広さ、深さ、守ってくれる優しさ・・・

わたしたちは日々、
気付かないうちにたくさんの贈りものをもらっていて、
そのときは悲しかったりつらかったりしても
それが実はかけがえのない気持ちや、
大切な財産になっていると思います。
そうさせてくれるのは、それまでの時間だったり、
誰かの存在だったり、何かの支えだったり・・・
「出逢い」というものがくれるんですよね。
そして、文字にすることで見えてくること、
楽になることもきっとありますよね。

わたしは、先天性の障がいがありました。とはいっても、障がいという言葉をあまり意識したことはなかったし、障がい者だと感じたこともありませんでした。でも、心のなかでは気にしてしまっていた部分がありました。このことは、ずっと一人で抱えていくものだと思っていました。
これまでたくさんの出逢いがありました。そのなかで、気持ちを表現することの大切さを教わりました。“海”は、わたしの心を揺らしてくれたものの一つです。怖いけど、怖くてたまらなかったけれど、心の奥にある苦しい感覚を抱えたままのほうが怖いと気付きました。だから、言葉にしてみたいと思いました。