2007.03.02
認知症の理解
平均寿命の伸び、合計特殊出生率の低下によって、超高齢化※1 を迎えているわけですが、それに伴い、認知症患者※2 の増加が目立っています。
※1 平成17年10月1日現在、65歳以上の人口は、過去最高の2,560万人、総人口の20.04%となっています。
※2 平成14年現在、認知症高齢者は149万人ですが、平成27年には100万人増えて250万人になると予想されています。
認知症は誰でもなりうる“病”であり、毎日のように報道される特集等によっても、その正しい知識の普及は少しずつ進んできたのだと信じたいところですが、当事者をめぐる悲しいニュースもあとを断ちません。
こうした実情もふまえた上で、当事者をより理解しようとして覆される「認知症観」や、ともに生活をしてみて気づくことは、たくさんあるのではないでしょうか。
認知症を患うことによって周囲から否定的対応をされると、当事者は“できない、わからない人”と見なされ、それが続くと自分の力を信じることができなくなります。自身が秘めている力をなくしてしまうこと、これは、レッテル通りの役割が期待され、プレッシャーとなっていくことから生じ、認知症に限ったことではないのですが、いわゆる弱者の方に降りかかる危険がある抑圧だと思われます。
病気のイメージによって抑圧されていた個々の力を信じ、それを引き出せるような関わりが当事者ならびに周囲の笑顔を生み、生活のしやすさとなっていくのです。
以前、NHKで紹介された、当事者の心の世界に近づけるようなケアを行っている「小山のおうち」。本には“おうち”の姿が大変丁寧に描かれていて、認知症を理解するステキな一冊だと思います。
参考文献
高橋幸男著『NHK福祉ネットワーク 輝くいのちを抱きしめて 「小山のおうち」の認知症ケア』(2006年,NHK出版)
※1 平成17年10月1日現在、65歳以上の人口は、過去最高の2,560万人、総人口の20.04%となっています。
※2 平成14年現在、認知症高齢者は149万人ですが、平成27年には100万人増えて250万人になると予想されています。
認知症は誰でもなりうる“病”であり、毎日のように報道される特集等によっても、その正しい知識の普及は少しずつ進んできたのだと信じたいところですが、当事者をめぐる悲しいニュースもあとを断ちません。
こうした実情もふまえた上で、当事者をより理解しようとして覆される「認知症観」や、ともに生活をしてみて気づくことは、たくさんあるのではないでしょうか。
認知症を患うことによって周囲から否定的対応をされると、当事者は“できない、わからない人”と見なされ、それが続くと自分の力を信じることができなくなります。自身が秘めている力をなくしてしまうこと、これは、レッテル通りの役割が期待され、プレッシャーとなっていくことから生じ、認知症に限ったことではないのですが、いわゆる弱者の方に降りかかる危険がある抑圧だと思われます。
病気のイメージによって抑圧されていた個々の力を信じ、それを引き出せるような関わりが当事者ならびに周囲の笑顔を生み、生活のしやすさとなっていくのです。
以前、NHKで紹介された、当事者の心の世界に近づけるようなケアを行っている「小山のおうち」。本には“おうち”の姿が大変丁寧に描かれていて、認知症を理解するステキな一冊だと思います。
参考文献
高橋幸男著『NHK福祉ネットワーク 輝くいのちを抱きしめて 「小山のおうち」の認知症ケア』(2006年,NHK出版)
2006.11.30
みんなと同じ
映画『フォレスト・ガンプ』のフレーズから。
「フォレスト お前はみんなと同じなのよ
忘れてはダメよ
お前はみんなと同じ 何も違ってない」
“フツウ”の領域って、どんなことを基準にいうのでしょうか?
ほかとは《一緒》にみえない部分があったとしても、相手からみたら、その人のほうが違うんですよね。だからもし孤独や疎外感を感じても、そういうふうに感じなくても大丈夫だし、自信をもって自分を表現してもいいんですよね
「フォレスト お前はみんなと同じなのよ
忘れてはダメよ
お前はみんなと同じ 何も違ってない」
“フツウ”の領域って、どんなことを基準にいうのでしょうか?
ほかとは《一緒》にみえない部分があったとしても、相手からみたら、その人のほうが違うんですよね。だからもし孤独や疎外感を感じても、そういうふうに感じなくても大丈夫だし、自信をもって自分を表現してもいいんですよね

2006.11.17
優しさという良薬
『レナードの朝』という映画のエンディングのナレーションから。
「一つ幸いなのは薬による目覚めに変わって
人々の心の目覚めがあったことです。
人間の持つ優しさは どんな薬にも勝る良薬なのです。
その心こそ大切にすべきです。
仕事、遊び、友情、家庭・・・
これもまた大切です。
改めて思い出しましょう・・・小さなぬくもり」
心の持つ優しさ、思いやりがどれほど深く大きな安心感を与えてくれるか、自分が相手にどうでありたいか、感謝の気持ちを持ちながら過ごせているか…。これらにふれてみることは、少し立ち止まりながら日々の自分をふりかえることができる、良いきっかけになると思います。
ブログ(HP)スタートから、今日で丸2年です
「一つ幸いなのは薬による目覚めに変わって
人々の心の目覚めがあったことです。
人間の持つ優しさは どんな薬にも勝る良薬なのです。
その心こそ大切にすべきです。
仕事、遊び、友情、家庭・・・
これもまた大切です。
改めて思い出しましょう・・・小さなぬくもり」
心の持つ優しさ、思いやりがどれほど深く大きな安心感を与えてくれるか、自分が相手にどうでありたいか、感謝の気持ちを持ちながら過ごせているか…。これらにふれてみることは、少し立ち止まりながら日々の自分をふりかえることができる、良いきっかけになると思います。
ブログ(HP)スタートから、今日で丸2年です

2006.09.10
現実と症状の区別
精神疾患の大半を占めている統合失調症。この病気に罹患した、天才数学者ジョン・ナッシュの半生を描いた『ビューティフル・マインド』という映画があります。
精神疾患の患者さんは、病識(自分が病気だという認識) がなかったり、自分の病気を受け入れる(症状とうまく付き合う)ことが苦手だとされています。その反面、自分が病気であることを受け止め、自分なりの整理ができている方も、多くはありませんがいらっしゃいます。
実習のなかで、後者の患者さんとお話させていただいたときに、『ビューティフル・マインド』という映画を勧められました。「映画を観ると精神科の患者さんのことがよくわかると思います。入院していなかったとき自分も観たことがあって、こういう症状が出て、こういう気持ちだったなぁ…という主人公と一緒の部分があったので、まだ観たことがなければぜひ観てください。」ということでした。
実習が休みの日、さっそくDVDを借りて観ました。当事者のことが思いのほか、わかりやすく描かれていました。幻聴・幻視や妄想などによって、現実と症状の区別がつかずにいるということは、すごくこわいことなんだと画面から伝わってきました。自分のなかで起きている症状をいかに受け止め、コントロールしていくか。周りの方々は、どう関わっていくか。
病気の症状ゆえのトラブルにおいても、「トラブルが起こる本当の理由がわからない」ということが、大きく関与しているのではないでしょうか。当事者にとって、自分の病気を受けとめたとき、受けとめたことで認識した、“現実との区別がつかないという計り知れないこわさ”が出てきてしまいます。それは、人と関わること、物事に取り組むことなどの、“社会で生活する不安”=“生活のしづらさ”となって当事者を苦しめているのだと思います。
『ビューティフル・マインド』という映画があることは知っていましたが、観たことはありませんでした。患者さんの病前性格としては、真面目で几帳面、責任感が強かったり「完璧」にこだわる といったことがあげられ、高学歴の方が多いです(あくまでも、傾向です)。
精神疾患がどんなものなのか、罹患者はどんなことを抱えているか、自分なりに想像しながら理解につなげていけたらいいんじゃないかと思います。吸収できるものが多い映画なので、当事者を“知る”助けとして、お勧めの作品です!!
精神疾患の患者さんは、病識(自分が病気だという認識) がなかったり、自分の病気を受け入れる(症状とうまく付き合う)ことが苦手だとされています。その反面、自分が病気であることを受け止め、自分なりの整理ができている方も、多くはありませんがいらっしゃいます。
実習のなかで、後者の患者さんとお話させていただいたときに、『ビューティフル・マインド』という映画を勧められました。「映画を観ると精神科の患者さんのことがよくわかると思います。入院していなかったとき自分も観たことがあって、こういう症状が出て、こういう気持ちだったなぁ…という主人公と一緒の部分があったので、まだ観たことがなければぜひ観てください。」ということでした。
実習が休みの日、さっそくDVDを借りて観ました。当事者のことが思いのほか、わかりやすく描かれていました。幻聴・幻視や妄想などによって、現実と症状の区別がつかずにいるということは、すごくこわいことなんだと画面から伝わってきました。自分のなかで起きている症状をいかに受け止め、コントロールしていくか。周りの方々は、どう関わっていくか。
病気の症状ゆえのトラブルにおいても、「トラブルが起こる本当の理由がわからない」ということが、大きく関与しているのではないでしょうか。当事者にとって、自分の病気を受けとめたとき、受けとめたことで認識した、“現実との区別がつかないという計り知れないこわさ”が出てきてしまいます。それは、人と関わること、物事に取り組むことなどの、“社会で生活する不安”=“生活のしづらさ”となって当事者を苦しめているのだと思います。
『ビューティフル・マインド』という映画があることは知っていましたが、観たことはありませんでした。患者さんの病前性格としては、真面目で几帳面、責任感が強かったり「完璧」にこだわる といったことがあげられ、高学歴の方が多いです(あくまでも、傾向です)。
精神疾患がどんなものなのか、罹患者はどんなことを抱えているか、自分なりに想像しながら理解につなげていけたらいいんじゃないかと思います。吸収できるものが多い映画なので、当事者を“知る”助けとして、お勧めの作品です!!
2006.01.30
相手を思う、まっすぐな気持ち
治らないと宣告された病気の親友を思う気持ち、最期まで支えたいというまっすぐな優しさ・・・それが不器用にも思えて苦しいけれど、自分と親友(または周囲の人たち)の関係についても見つめ直せるようなストーリーです。実話をもとにしている分、すごく感動した一冊でした。
ダヴィダ・ウィルス・ハーウィン著、近藤麻里子訳『ラストダンス』(アーティストハウス発行,角川書店販売,2004年)。
ダヴィダ・ウィルス・ハーウィン著、近藤麻里子訳『ラストダンス』(アーティストハウス発行,角川書店販売,2004年)。
